猿戸の補修
当家の出入り口は、「大戸」の次に「猿戸」が構えている。いつも、頭を下げて潜り戸を入るのだが、よく頭をぶつけてしまう。慣れるまでに何度痛い思いをしたことだろうか?
さて「猿戸(さるど)」というのはどこから命名されたのだろうか?
名の由来は、この潜り戸の内側の桟の上下二か所に「さる」という簡単な差し込み装置がつけてあって、内側から戸を閉めるとき、この差し込みを鴨居と敷居に差すことで戸締りする構造になっているからです。
とある。
ある時「猿戸の扉」がばったりと倒れてしまった。経年劣化による木部のへたりが原因で、過日、補修をしました。構造を良く見ると明治期からの扉を補修しながら使っていたことが分かる。今回は新しい台木を入れ、滑車がスムーズに動くようにした。合わせて蝶番のゆるみなど不都合なところも手を入れました。これで、しばらくは大丈夫です。