蹲踞(つくばい)と石

庭にある手水鉢(ちょうずばち)の周りにある投石には意味があります。右になる石が「手燭石(てしょくいし)」、ろうそくの炎が真直ぐになるように据えてあり、夜会などの際は手燭をこの石の上におきます。左にある石が「湯桶石(ゆおけいし)」、寒い季節には湯桶をこの石のうえにおきます。手前の踏み石は「前石(まえいし)」といいます。武者小路千家と表千家は左に手燭石、右に湯桶石を配し、裏千家はその逆に配します。手水鉢と前石の間になる小石の山は「水掛石」。その周りを「海」といいます。本家の庭は裏千家様式ですね。

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