虫籠窓にあるガラス戸

虫籠窓にガラス戸があり、何故このような改修をしたのか?不思議に思っていました。

看板を掛けるための作業窓ではないのか?
屋根裏部屋を改修したので窓を作った?

などと考えていたのですが、どれもしっくりとしませんでした。

この度、この窓は戦争末期に行政(軍)より「改修命令」があり設置したとの情報に接しました。

昭和4年 店先

空襲時の脱出用と焼夷弾の被害確認のためだったそうです。
戦前、虫籠窓の中二階では多くの従業員が住み込みで生活していました。

太平洋戦争に翻弄された歴史を残しているということですが、8月15日のその日に取り壊し予定であった当家が奇しくも残り今に至っています。

このガラス戸は母屋の改修時に元の虫籠窓に戻す予定にしています。

往時の写真を見ていて軒下の看板はどうしようかと思案しますが、

本業の「めあらい薬」はもう製造販売していませんので看板は上げないでおくことにします。


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